既存商品のコンセプトをフル活用したパッケージデザインのリニューアル

建具専門店の組木コースターのデザイン(パッケージ・グラフィックデザイン)をリニューアルさせていただきました。「手に取りたくなる」「魅せる」パッケージにリニューアルすることで、商品に変更を加えることなくイメージを刷新しました。元々持っていた「組み立てる」というコンセプトを活かし、プラモデルのように箱を開ける「ワクワク感」を付加したパッケージです。

目次

    伝統技術“組木”と神代杉

    秋田県五城目町は豊富な木材資源により、古くから林業で栄え、「市」の存在により多彩な職人の町として全国に知られています。その流れを汲む「小玉建具」は、長年、障子・屏風・欄間といった建具のプロフェッショナルです。
    上質な木材をカットした際に出る端材の再利用と、建具製造の閑散期の時間活用から生み出したコースターは、伝統技術“組木”を用いたもので、ボンドを使わずに組み立てられるほどの精度を持っています。
    また、杉材だけのコースターは数多ありますが、長年建具店を営む小玉さんだからこそストックできた神代杉の組み合わせは非常に珍しいものとなっています。

    ロゴマーク作りからパッケージへ

    メインビジュアルの画像のように、デザインの大きな要素はロゴマークになります。
    パッケージ制作のご相談をいただいてから、作業場を見学させていただき、目についたものが多数のノコ刃でした。
    木材加工には欠かせない「切る」作業。これをビジュアルに落とし込みたいと考え、ノコ刃の形状をアイコンに、丸みのある英語表記を合わせることで、歴史ある建具店らしからぬ(失礼)ポップな商品パッケージとしています。

    職人らしさをデザインに

    パッケージデザインに合わせて、コンセプトカード(はがきサイズ)と、商品案内カード(二つ折り名刺サイズ)の2種も作成しました。
    どちらもモノトーンでシンプルな構成にすることで、誠実さ、真っ直ぐさを表現しています。
    レイアウトの特徴としては、盛り込む内容を削ぎ落としながらデザインしており、印刷に使用した用紙も和紙のような手触りの感触が残るものをセレクトしています。

    受賞から繋がる新たな販路

    KUMIKI COASTERは、第56回商工会全国大会にて「手づくり組木コースター」として出品され、平成28年度むらおこし特産品コンテストにて「中小企業庁長官賞」を受賞しております。
    その後も展覧会に出展する度に新たな販路を開拓するなど、パッケージデザインから巻き起こる展開には、制作に携わった私もワクワクするものでした。

    パッケージの新規制作・リニューアル制作

    商品開発のサポートから、パッケージデザインの新規制作、リニューアル制作までお気軽にご相談ください。どんな商品を作ることが出来るのか?、市場(販売箇所)ではどんな商品が求められているのか?、どうしたら売れるのか?、あらゆる面から考え、お手伝いさせていただきます。

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